「低金利でお金増えないでしょう?」
「だからみなさん最近は外貨建ての終身保険に加入しているんですよ!!」
先日、カフェで一人でお茶をしていたら、こんなセリフが飛び込んできました。思わず耳をダンボにして会話を盗み聞きしてしまいました。
どうやら、FPと名乗る保険屋さんと親子と思われる女性二人がFPにお金の相談をしていたようです。
しばらく会話をしたあと、女性二人は申込書を記入。
商談は成立したようでした。
低金利だからって外貨建ての終身保険は決しておすすめではありません。
教育資金や老後資金、住宅購入資金などで必要になる資産を形成するなら、外貨建ての終身保険はデメリットだらけです。
そのテーブルに思わず乗り込んでしまいそうになりましたがそこはぐっと抑えて、自分のブログで外貨建ての終身保険のデメリットをこっそりご紹介します。
外貨建て終身保険のデメリットとは?
外貨建て終身保険とは、米ドルや豪ドルなどの外貨で運用する保険です。
なぜ外貨建ての終身保険が魅力的に見えるかというと、それは「金利」です。保険は国債で運用されるのですが、ご存じのように日本は空前の低金利時代。日本国債の金利も低すぎて円建ての運用では全く増えない状態です。
それに対して、米国債などは金利が数パーセントあります。マイナス金利と比較したら数パーセントの金利でも魅力的です。
この外国債の金利のメリットが強調されて外貨建ての終身保険の加入は上昇しているのです。
外貨建ての終身保険は、「加入する側」にとって「金利の高さ」で魅力的に見えるのに加えて「売る側」にとっても魅力的な商品です。なぜなら手数料が高いからです。「売る側」のFPや銀行の窓口では積極的に外貨建ての終身保険のメリットをアピールして積極的におすすめしています。
外貨建て終身保険の手数料
外貨建ての終身保険の手数料については、7~9パーセント。金融庁でも問題視されています。
保険料と保険金の変動リスク
更に、外貨建ての終身保険に限らず外貨建ての商品は、為替の影響が直撃します。
それは保険料の変動と保険金の変動です。
例えば、10万ドルの終身保険に毎月100ドルで加入したとします。
まず、円をドルに換算して保険料を支払います。
例えば、1ドルが100円の時と1ドルが120円、90円の時では保険料に差がでるのです。
1ドル=100円だったら、その月の保険料は1万円です。
1ドル=120円なら、その月の保険料は1、2万円です。
1ドル=90円なら、その月の保険料は9千円です。
為替は毎月変動していますから保険料もそれに伴い変動し続けます。
なので、毎月の保険料が固定されていません。
更に、保険金も変動します。
10万ドルの保険ならば、
1ドル=100円だったら、保険金は10万ドルです。。
1ドル=120円なら、その月の保険金は12万ドルです。
1ドル=90円なら、その月の保険金は9千円です。
保険金の受け取り時に円安であれば、たくさんの保険金を受け取れます。
しかし、円安では保険金は多くもらえ、円高の場合は保険金は少なくしかもらえません。
為替手数料もかかるので、必ずしも良い選択とは言えません。
外貨建て終身保険で資産形成するよりもお得な方法
外貨建ての終身保険に手数料を9パーセントもとられるならばもっと手数料が安いものを選びましょう。
もし、どうしても外貨に資産を投資してリターンを得たいならば「外国債券のETF」か「外国債の投資信託」がおすすめです。
「外国債のETF」や「外国債の投資信託」は、支払いと受け取り時に為替手数料かかりません。販売手数料も多くて1パーセントくらいしかかかりません。
また、途中で解約しても解約手数料なども発生しません。
日本の証券会社で購入できる「外国債券のETF」
iシェアーズ米国ハイイールド債権ETF
iシェアーズ 米国ハイイールド債券ETF(iBoxxドル建てLHYC)は米ドルハイイールド社債市場を代表する「 Markit iBoxx米ドル建てリキッド・ハイイールド・キャップト指数」への連動を目指す。ETF(上場投資信託)は、キャピタルリターンおよびインカムリターンの両方を考慮しながら本ベンチマーク指数のリターンを反映したトータル・リターンを投資家に提供することを目指している。
上場インデックスファンド海外債券
信託財産の1口あたりの純資産額の変動率をシティグループ世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース)の変動率に一致させることをめざして、主として別に定める投資信託証券の一部またはすべてに投資を行う。原則として為替ヘッジを行わない。
iシェアーズ米国債7-10年ETF
iシェアーズ 米国債ETF(バークレイズ米10年国債)は、残存期間7年以上10年未満の米国財務省証券で構成される指数と同等水準の投資成果を目指している。米国債市場の値動きを示す指数であるバークレイズ米国国債(10年ターム)インデックスへの連動を目指す。
→これらの外国債のETFが最安値で購入できる証券会社はマネックス証券
日本の証券会社で購入できる「外国債の投資信託」
フィデリティ-フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド(資産成長型)
信託報酬 (税込)/年 1.62%
信託財産留保額 なし
米ドル建て高利回り事業債(ハイ・イールド・ボンド)を中心に分散投資を行ない、高水準の利息等の収入を確保するとともに、値上り益の追求を目指します。
One-みずほUSハイイールドオープンBコース(為替ヘッジなし)
信託報酬 (税込)/年 1.512%
信託財産留保額 0.2%
米国の米国ドル建てのハイイールド債を主要投資対象とします。ロード・アベット・アンド・カンパニー エルエルシーが運用を行ないます。
BNP-欧州債券・通貨分散型ファンド(毎月分配型)(愛称:横綱)
信託報酬 (税込)/年 1.728%
信託財産留保額 0.5%
主に欧州市場で発行される債券で運用し、信用リスクをコントロールして、安定的かつ高水準の収益分配を目指します。ユーロ以外の通貨にも配分し、為替リスクの分散をはかります。金利上昇局面においては、金利リスクの低減を目指します。
→これらの外国債の投資信託が最安値で購入できる証券会社はマネックス証券
一時払いの外貨建て終身保険に加入するよりも良い選択
一時払いの外貨建ての終身保険に数百万円支払うならば、ロボアドで運用するのが手数料も安く、確実に資産も増えます。
ウェルスナビは、ロボアドの中でも秀逸で、運用ロジックにノーベル賞受賞の経済理論を取り込んでいます。
3週かくらい前に30万円を投入。1万2千円くらいの利益がついていました。
私は思わず、スマホでウェルスナビのページを開いて向かいの席で申込書を記入している女性二人の前に乱入しようと思ったほど。
結局そんな失態はしませんでしたが、お二人の女性は数年後後悔するのかなーなんて思いました。
無事申込書にサインをもらったFPは満面の笑顔で「次のアポがあるから」と立ち去っていきました。
外貨建ての終身保険を販売して分厚い手数料をもらい、更に7年くらいにわたりその手数料が入ってくることが確約されたのですからFPにとっては天にも昇る気持ちだったのかもしれません。
その場にいて改めて思ったのが、生命保険の販売手数料の公示はやるべきだということ。
保険会社や銀行が手数料で稼ぐやり方を続ける限り、消費者(加入する側)は、売る側(銀行やFP)の都合の良い手数料の高い商品をすすめられるというシーンが日本のあっちこっちで繰り広げられ、それが加入する側にとって必ずしもベストな選択ではないと思うと、お金のプロにお金の相談はしてはいけないと強く思うのでした。
お金の勉強は必須です。
もし、外貨建ての終身保険に加入する気満々ならば、外国債のETFや投資信託、ウェルスナビのロボアドも選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?
10年といわず5年後の資産形成に大きな差がでます。
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