専業主婦は２億円損をする、お金よりももったいない損失とは？

橘玲さんの「専業主婦は２億円損をする」話題になっていますね。
アマゾンなどのレビューも賛否両論、意見が真っ二つに分かれています。
専業主婦歴数年、兼業主婦１０年の私は、著者のご意見に賛同です。しかし、私は別の面から、２億円の損よりももっともったいない損失を考えてしまいました。

専業主婦は２億円損をするの概要

就職した会社を辞めて専業主婦になることは、４０年で２億円入る「お金持ちチケット」を捨てるようなもの。だから、自分の「好き」を追求して稼げるようになることを提案しています。

現実的な話しとして、４０年で２億円稼げる仕事となると年収が５００万円以上。女性でこれだけのお給料が手に入る仕事は大企業の総合職か専門職くらいではないでしょうか？

このような職に就ける女性は能力が高く、全体の１割程度くらいしかいないはずです。

そこで、専業主婦をしながらマイクロビジネスなど小さい会社を興して、年収５～６００万円くらいまでに育てて維持して行きましょうということですね。

私も専業主婦をしながら細々と自営業をしています。だから橘さんのご意見に賛同できるのです。

私が気になったのは、専業主婦というくくりで全ての専業主婦をまとめてしまっている点です。

専業主婦を観察していると、実は大きく２つのタイプに分けられると思うのです。

タイプ１の専業主婦は、旦那の稼ぎが少ないけれど、子育て優先で専業主婦をしている。お金が足りなくなればパートに出て家計の足しに働く女性。

タイプ２の専業主婦は、旦那の稼ぎが多く、働く必要も無く、家庭円満のために尽くすことを生きがいとしている女性。

一般的に未婚の女性が憧れるのは、タイプ２の専業主婦で、このポジションを射止めるのは競争が激しく狭き門です。

専業主婦でひと言で言っても、旦那の稼ぎで全く違うのです。

旦那と子どものパートナーシップを重んじるタイプ２の専業主婦は滅多なことで離婚はしません。

しかし、タイプ１の専業主婦は、安易に離婚してシングルマザーの道を選んでしまう可能性が高いのです。その結果、経済力が無いために貧困に落ちてしまいます。

そうならないために、この著者は、「専業主婦なんて２億円をどぶに捨てるようなモノだからやめときな」と言っているのです。

確かに、著者の言うような理屈もあると思います。しかし、私はもっと別の損失があると思うのです。

それは、これからの社会はもっと女性が活躍して行く方が平和になるのでは無いかと考えているから。

今の社会は、男性が頑張って作り上げてきたため、モノや力、権力、競争、支配など男性性が全面に出て来てしまって行き着くとこまで来てしまい、疲弊した状態になっています。

だけど、女性たちが社会で活躍することて、愛や調和、平和、協力などの女性性をベースに社会が建て直されていくのではないかと考えています。

そうすれば、もっと生命や精神性が尊重されて優しい世の中になると思うのです。

女性が専業主婦として、リスキーなポジションに甘んじて何もしなければ、いつまで経っても優しい世の中はやってきません。

いつまでも、男性性が表に出た社会が続くと戦争がいつ起きてもおかしくない状況です。

だから、専業主婦はそろそろ家庭内から卒業して、女性達の中に眠る女性的な才能や力を発揮させて社会を再構築していくことが重要なのかなと考えました。

専業主婦は２億円の損かも知れないけれど、社会やこれからの未来にとっても女性が家庭の中で悶々としているのは大きな損失。

大企業で男性と肩肘並べてバリバリ働くのではなく、女性の中に眠る「好きなこと」「やってみたいこと」を磨いて、社会に貢献していけば、自然に社会がひっくり返っていくのかも知れません。

専業主婦は２億円の損だけではなく、社会や未来にとって大損だと言うことですね。

この本には、女性達よ、目覚めよ。そんなエールが込められているのかも知れません。

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