会社設立って難しく考えていませんか?
実は意外と簡単にできるのです。
個人事業主から会社設立を検討中なので、会社設立の手順を紹介します。
この記事だけで会社設立できちゃいます♪
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会社設立までの流れ
もくじ
会社設立までの流れはわずか3ステップ。
公的な機関に会社設立に必要な書類を提出するだけです。
ステップ1
定款を作って公証役場で認証を受ける
ステップ2
法務局へ登録申請をする
ステップ3
官公庁へ届け出をする
提出する書類の作成のための基本的事項の決定や、出資金の払い込みなども入れても5ステップ。
簡単にできてしまうのです。
準備期間も入れた会社設立までの流れ
1、基本事項を決める
2、定款を作って公証役場で認証を受ける
3、出資金を代表の口座に振り込む
4、法務局へ登録申請する
5、官公庁へ届け出をする
この記事では、会社設立が初めての方でも、合同会社、または株式会社を設立できるように、基本的知識からご紹介します。
最近では、会社設立の書類を5分で作成して、自動で会計処理してくれるサービスも
▼この記事の目次
会設立0、会社設立の前の基礎知識と準備
会社設立の前に知っておきたいこと
会社を作る前に、基本的な知識を確認しておきましょう。
▼「会社設立前の基礎知識と準備」の目次
個人事業主と法人との違いとは?
起業するときに最初に決めなければいけないのが、
- 個人事業主として始めるか?
- 会社を設立するか?
です。
個人事業主も会社設立にもそれぞれ善し悪し、メリットデメリットがありますので、会社の事業の規模や売り上げの見込みなどから判断しましょう。
個人事業主と法人の違い
会社設立と法人の比較
法人 | 個人事業主 | |
---|---|---|
手続き | 定款の作成や認証、登記の手続きが必要 | 税務署への開業届を出すのみ |
設立費用 | 自分で全てやってもおよそ10~30万円かかる | 自分ですべて行えば0円 |
確定申告の手続き | 法人の決算報告 | 個人の確定申告 |
赤字の繰越 | 9年 | 3年 |
税率 | 基本的に一定 | 累進課税のため所得の増加によって上がる |
節税 | 経費で認められる範囲が広い | 節税対策が乏しい |
資金調達 | 融資を受けやすい | 融資を受けにくい |
信用 | 社会的信用があるので有利な場合が多い. | 社会的信用が低いため 不利な場合が多い |
個人事業主と法人の税金の違い
個人事業主にかかる主な税金
所得税
個人の課税所得金額に対して税金をかけて課せられます。
計算式は
( 課税所得=収入-必要経費-各種控除)
各種控除には、扶養控除、生命保険料控除、医療費控除などがあります。
個人住民税
市県民税と言われるもの。都道府県民税と市区町村民税の合計を各市区町村に納めます。税額は 均等割 + 所得割で 計算されます。
個人事業税
各都道府県内に事業所などを設け、課税対象の業種を行っている個人事業者に課税されます。年間の事業所得が 290万以下の場合はかかりません。
消費税
物販やサービスの売買に対して課される税金。
償却資産税
個人が所有する土地や家屋またはそれ以外で治療に用いるもの、パソコンや厨房設備、医療機器などで減価償却の対象となる資産。償却資産に課せられる地方税。この償却資産に関する事項が申告の対象になります。課税標準額が150万円未満の場合はかかりませんが 申告は必要になります。
印紙税
契約書や領収書に印紙を貼付して納付します。
法人にかかる主な税金
法人税
法人の所得に対して課せられます。事業年度に生じた所得に応じて税率が決まります。
法人住民税
市町村に支払う「市町村民税」と都道府県に支払う「都道府県税」の2種類があります。
法人事業税
法人の所得に対して課せられる地方税です。税率は都道府県ごとに定められています。
地方法人特別税
地域間の税源偏在を是正するため法人事業税の一部を分離した税金です。
消費税
物販やサービスの売買に対して課される税金です。
償却資産税
法人が所有する土地や家屋またはそれ以外で事業に用いるもの(パソコンや厨房設備などで 減価償却の対象となる資産 )で償却資産に課せられる地方税です。課税標準額が150万円未満の場合はかかりませんが申告は必要になります。
印紙税
契約書や領収書に印紙を添付して 納付
法人のメリットとデメリット
法人のメリット
法人のメリット1、社会的な信用が高い
法人は、法務局へ登記されることにより公に公開されます。個人事業主に比べて信用力が格段に上がります。
法人のメリット2、税率がほぼ一定
個人事業主にかかる税金は所得税のため、所得が上がると税率も上がり税負担が重くなります。一方、法人税は基本的にほぼ一定です。個人事業主に比べて節税効果が見込まれます。
法人のメリット3、有限責任
会社が倒産しても経営者個人の責任は出資した分だけです。一方個人事業主は全ての責任を負う必要があります(無限責任)
法人のメリット4、役員報酬
個人事業主は、収入から経費を引いた金額が給料になります。赤字ならば給料はありません。しかし、法人の場合は赤字でも社長個人に役員報酬を支払うことができます。またその報酬を損金に計上できます。
法人のメリット5、経費が認められる範囲が広い
法人の場合は、役員の自宅を社宅として扱うことができたり、会社で役員にかけた生命保険は全額経費で落とせます。個人事業主の場合は、事業用と個人用の境界線があいまいなので認められないケースもあります。
法人のデメリット
デメリット1、手続きに費用がかかる
法人設立するため定款の認証や登記の手続きに手間と費用がかかります。
デメリット2、会計や税務手続きなどが複雑
日々の会計処理や決算・確定申告に複雑な手続きが必要になります。
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会社の種類
設立できる会社の形態は、株式会社、合同会社、合資会社、合名会社の4種類あります。
それぞれの特性をご紹介します。
株式会社
株式を発行し、一般からも出資(資金)を集められます。将来的に会社の規模を大きくしていく予定なら株式会社で始めるのがおすすめです。
合同会社
新会社法によって誕生した新しい形態の会社です。少ない出資額でも運営に参加できるのが特徴です。専門家やクリエイターが集まって起業する弁キャービジネスなどに適しています。
合資会社
出資名である社員の個性が生かされるのが特徴。社員は無限責任と有限責任の両方が存在しています。
合名会社
出資名である社員の個性が生かされるのが特徴。しかし社員は無限で責任を負うこともあります。お互いの信頼関係のある家族的な企業以外には向いていません。
4種類の会社の違い
株式会社 | 合同会社 | 合資会社 | 合名会社 | |
---|---|---|---|---|
最低資本金 | 1円 | 1円 | なし | なし |
公開性 | 公開もしくは非公開 | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
定款の認証 | 必要 | 不要 | 不要 | 不要 |
出資者の責任 | 有限 | 有限 | 無限 | 無限または有限 |
最低出資者数 | 1名 | 1名 | 1名 | 無限・有限社員各1名 |
出資者の呼称 | 株主 | 社員 | 社員 | 社員 |
意志決定の種類 | 株主総会 | 全社員の同意 | 全社員の同意 | 社員総会 |
経営の主体 | 取締役 | 業務執行社員 | 業務執行社員 | 業務執行社員 |
取締役の任務 | 原則2年(*株式譲渡期限会社は最長10年) | 無期限 | 無期限 | 無期限 |
設立費用 | およそ10~30万円 | およそ6万円から | およそ6万円から | およそ6万円から |
*株式譲渡期限会社とは?
株主が株を第三者に譲り渡す時に会社の承認を必要とする規定を設けている会社のこと。
合資会社と合名会社は、個人事業主が集まり、会社組織化して運営するイメージです。合資会社や合名会社は知名度が低いことや出資者が無限責任を負うなどの理由からほとんど設立されていません。
現在では、株式会社と合同会社での設立がメインになっています。
株式会社と合同会社の違い
株式会社と合同会社の違いです。
株式会社 | 合同会社 | |
---|---|---|
出資者の名称 | 株主 | 社員 |
出資者の責任 | 有限責任 | 有限責任 |
設立と運営に必要な人数 | 1名以上 | 1名以上 |
意思決定最高機関 | 株主総会 | 社員総会 |
業務執行者 | 取締役 | 業務執行役員 業務執行役員を選任しない場合は社員全員 |
業務執行者と出資者の関係 | 委任契約 株主以外からでも選任できる | 社員本人 社員以外からは選任できない |
業務執行者の任務 | 通常2年、最大10年 | 任期なし |
会社の代表者 | 各取締役 代表取締役を定めることも可能 | 各社員 代表社員を定めることもできる |
決算公告 | 毎事業年度ごとに必要 | 不要 |
出資者への利益配分 | 株式の割合に応じて配分 | 出資割合に関係なく社員の合意で自由に配分 |
株式の譲渡 | 自由 | 社員全員の同意が必要 |
*譲渡制限をかけることもできる |
*譲渡制限とは?
株主が株の譲渡をする時、会社の承認を必要とする規定のこと。
有限責任と無限責任
有限責任とは、出資者は出資額の範囲内のみで責任を負うものです。
もし、倒産などで会社を精算する場合、残債務(借金)があれば適応されます。その責任の取り方は2種類あり、個人の財産まで提供して最後まで責任を負うことを「無限責任」といい、出資した分だけの責任を負うことを「有限責任」と言います。
有限責任と無限責任の違い
有限責任 | 無限責任 |
---|---|
*債務弁済義務 | *債務弁済義務 |
出資者の範囲内で背金員を追う。会社を清算しても出資額が返ってこないだけで、それ以外の金銭的な負担はない | 出資額にかかわらず、すべての債務で弁済義務を負う |
株式会社の株主、合同会社の社員、合資会社の有限社員 | 個人事業主、合名会社の社員、合資会社の無限責任社員 |
*債務弁済義務とは?
簡単に言えば、借金返済義務のことです。
会社設立費用
会社の設立費用を自分で行う場合と専門家に依頼する場合の比較
自分で行う場合 | 専門家に依頼する | |
定款認証費用 | 約52000円 | 約52000円 |
収入印紙代 | 40000円 | 0円 |
登録免許税 | 150000円 | 150000円 |
専門家報酬 | 0円 | 4~10万円 |
最低限必要な費用 | 約242000円 | 約250000円 |
創業融資について
資本金が足りなかったり、出資者が現れなかったりした場合、創業融資制度を検討してみても良いかもしれません。
創業融資を積極的に行ってくれるところは、日本政策金融公庫です。
都道府県や市区町村でも創業融資は行っていますが、条件が厳しめです。
創業融資制度の比較
日本政策金融公庫「新創業融資制度」 | 日本政策金融公庫「中小企業経営強化資金」 | 自治体制度の融資 | |
---|---|---|---|
必要な自己資金の割合 | 1/10 | 要件なし | 1/2*東京都は要件なし |
年利 | 2.5%程度 | 1.25パーセント程度 | 1パーセント未満 |
審査スピード | 数週間から1ヶ月程度 | 数週間から1ヶ月程度 | 2ヶ月程度 |
連帯保証人のサイン | 不要 | 不要 | 不要 |
特徴 | 無担保無保証融資限度額3000万円まで。1000万円超はハードルが高くなる。 | 無担保融資限度額2000万円まで。フランチャイズ不可 | 自己資本比率が厳しい |
会社設立までにかかるおおよその日数
基本事項の決定(5~6日)
*発起人会の開催(1日)
定款の作成・認証(2~3日)
出資金の払い込み(1日)
登記申請(3~7日)
官公署への届出(3~10日)
設立までに準備したいもの
代表印を作る
会社の印鑑を作る
会社設立1、基本事項の決定
会社設立の前に決めておくこととは?
▼「基本事項の決定」の目次
- 会社運営の中枢組織を決める
- 商号を決める
- 事業目的を決める
- 本店所在地を決める
- 発起人を決める
- 役員(取締役・監査役)を決める
- 資本金を決める
- 事業年度を決める
- 公告方法を決める
- 発起人などの印鑑証明書を準備する
- 発起人会の開催
会社運営の中枢組織を決める
株式会社を設立する場合、会社運営の中枢組織を決めておく必要があります。
会社の中枢組織とは、取締役や取締役会、監査役、会計参与、株主総会などです。これらのパターンの組み合わせは48種類あります。
しかし、資本金が5億円未満で、株式に譲渡制限の規定を設けている会社は3パターンしかありません。
パターン1
役員は取締役1名(代表取締役)
監査役の設置は任意
パターン2
役員は最低でも、取締役1名以上(うち代表取締役1名)
監査役会非設置、監査役非設置
パターン3
役員は最低でも、取締役3名(うち代表取締役1名)
取締役会設置、監査役1名
→これら3つのパターンの定款のひな型はこちらのページよりダウンロードできます。
商号(会社名)を決める
会社名は会社の顔または看板のようなものです。基本的に自由に決めて良いのですが、気を付けなければいけない点があります。
会社の種類をの文字を入れる
社名の前後に必ず「株式会社」または「合同会社」などの文字を入れます。
日本文字、ローマ字、その他の決められた文字と符号のみ使う
商号(会社名)として登記する場合には、漢字、ひらがな、カタカナ、ローマ字、アラビア数字と、一定の符号(「&」「”」「,」「-」「.」「・」)のみ利用できます。ただし、符号につては、字句を区切るための符号として使用する場合だけ使うことができます。
会社の一部門を表す文字は使用しない
「~支店」、「~支社」、「~支部」などの会社の一部分を表す文字は使用できません。ただし、「代理店」や「特約店」などの文字は使用できます。
有名な会社の商号は使用しない
「トヨタ」、「NTT」、「ソニー」など、有名な会社の商号を使用すると、その会社から使用停止を求められることがあります。また不正競争防止法による損害賠償を請求される恐れもありますので注意して下さい。
「銀行」や「信託」、「保険」の文字を使用しない
銀行業や信託業、保険業を行う会社以外で「銀行」「信託」、「保険」の文字の使用は法律で禁止されています。注意しましょう。
公序良俗に反する語句は使用できない
わいせつな語句や犯罪に関係のある語句は使用できません。
同一商号調査を行う
旧会社法では、会社設立の手続きの中に、「類似商号調査」を行わなければなりませんでした。同一市区町村内で同じ業種で同じ商号が使われている場合、その商号の使用は規制されていました。
新会社法には、類似商号に関する規制が撤廃されましたが、商業登記法27条では、同一住所地に同一の商号を用いることは禁止されていますので、念のために同一商号調査を行いましょう。
同一商号調査は、本店予定地の管轄法務局(登記所)で行えます。
事業目的を決める
事業目的は、「何をする会社なのか」を明確にするもので、定款の中に必ず記載する項目です。目的は一つでも良いのですが、将来的な事業プランも考慮して、多めに事業を記載しておいても良いでしょう。なぜなら、定款に記載されていない事業をその会社の仕事にできないからです。
また、定款に記載した事業を全てやる必要はありません。
事業目的を決める場合のポイント
事業目的を決めるポイントを確認しましょう。
将来行う可能性がある事業も記載する
設立後すぐに展開する事業以外に将来的に行う可能性のある事業も記載します。登記完了後に、事業目的を増やして登記し直す場合は追加で登記費用がかかります。
許認可届について考慮する
事業によっては許認可が必要となるものもあります。許認可ごとに事業目的への記載方法が違いますので予め監督官庁に確認します。
本業を最初に記載する
基本的に市場鵺に記載する事業目的が本業になります。以降は将来的に行う可能性が高いものから順に記載していき、最後に業務に付随する細かな業務という意味で「前各号に付随する一切の業務」という言葉を加えます。
必要以上に多くを書きすぎない
数十個の事業目的を並べた場合、何をやっている会社か伝わらず対外的なイメージも悪い。また許認可事業で本業と関係のないものが入っている場合は、総合融資の審査が通りにくくなる可能性もあります。多くても10個程度に抑えて事業の焦点を絞ることが大切です。
原則として日本の文字しか使えない
事業目的の記載に使用する文字は、漢字、ひらがな、カタカナなどの日本文字のみです。アルファベットなどの外国文字は使用できません。ただし、日本語として溶け込んでいるもの(Tシャツ、CD、ITなど)は使用してもかまいません。
事業目的を決めるルール
事業目的を決めるルールを抑えておきましょう。
適合性
公序良俗に反する事業目的は認めれれません。
違法な商品の輸出入などは法律違反であり、事業の目的にすることができません。
他の法律により特定の事業の独占業務とされているもの、士業なども認められません。
営利性
会社は営利目的の組織であるため、ボランティアや寄付などの活動は会社の事業目的として認められません。
もし、営利を追求しないのであれば会社ではなく、NPO法人などの非営利法人の設立が必要になります。
明確性
事業目的は一般に広く認知された言葉を使って記載しなければなりません
法律で規制されている業務は目的とすることができません
許認可が必要な主な業種一覧
営業の種類 | 区分 | 申請・届け出先 |
---|---|---|
飲食・喫茶店営業(レストランなど) | 許可 | 都道府県知事 |
菓子製造業 菓子パンの製造など | 許可 | 都道府県知事 |
食肉魚介類販売業 食肉の販売店など | 許可 | 都道府県知事 |
警備業 警備会社駐車場管理など | 認定 | 公安委員会 |
美容院 美容院 理髪店など | 届け出 | 都道府県知事 |
クリーニング業 クリーニング店 | 届け出 | 都道府県知事 |
一般旅行業 旅行代理店 | 登録 | 国土交通省 |
旅館業 旅館ホテルなど | 許可 | 都道府県知事 |
貸し駐車場 不特定多数の対象の駐車場 | 届け出 | 都道府県知事 |
人材派遣業 指定業種の人材派遣 | 許可 | 厚生労働大臣 |
酒 類販売業 酒店など | 免許 | 税務署長 |
建設業 土木工事建設工事など | 許可 | 国土交通大臣 または都道府県知事 |
宅地建物取引業 | 免許 | 国土交通大臣 または都道府県知事 |
風俗営業 スナックパチンコ店など | 許可 | 公安委員会 |
サイリサイクル店古物商 | 許可 | 公安委員会 |
廃棄処理業 | 許可 | 都道府県等 |
貸金業 | 登録 | 財務省または 都道府県庁 |
タクシー業 | 許可 | 国土交通省 |
トラック運転業 | 許可 | 運輸局長 |
自動車分解整備業 | 許可 | 運輸局長 |
タバコ販売 | 許可 | 財務局長 |
介護事業 | 許可 | 都道府県知事 |
産業廃棄物 収集運搬業 | 許可 | 都道府県知事 |
旅行代理店 | 登録 | 都道府県知事 |
倉庫業 | 登録 | 国土交通大臣 |
貸金業 | 登録 | 財務局長又は都道府県知事 |
軽トラック運搬業 | 届出 | 運輸局長 |
一般労働派遣 事業 | 許可 | 厚生労働大臣 |
特定労働者派遣事業届出 | 届出 | 厚生労働大臣 |
探偵業 | 届出 | 公安委員会 |
本店所在地を決める
本店は、会社の事務所を置く本拠地です。この本拠地が営業活動の拠点になります。
本店所在地の決め方
本店所在地の決め方には2通りあります。
一つは、
「東京都中央区に置く」というように最小行政区画までを記す方法
もう一つは、
「東京都中央区中央1丁目1番1号に置く」というように番地まで記す方法です。
どちらのやり方でやっても良いですが、一つ目の場合は、同一区内の転居ならば定款の変更手続きが不要なのに対し、もう一つ目は、本店が移転する度に定款の変更手続きが必要になります。
発起人を決める
株式会社を設立するためには、発起人が1名以上必要になります。
発起人とは、株式会社の設立の企画者として定款に著名した人のことです。発起人の数は1名以上で上限はありません。未成年者などの民法上の制限行為能力者でも、法定代理人などの同意があれば発起人になれます。ただし15歳未満は印鑑登録ができませんので発起人の対象にはなりません。
また、出資金の集め方によって発起設立と募集設立の二つの方法があります。
発起設立は、発起人がすべての株式を引き受け出資金も出します。
募集設立は、投資家などから出資金を集めて設立します。
役員(取締役・監査役)を決める
会社運営の中枢となる役員を決めましょう。役員の構成は株式会社と合同会社では違います。
株式会社と合同会社の役員の構成の違い
株式会社の役員は、取締役、監査役、会計参与の3種類あります。新会社法では、取締役や監査役の数が緩和されたため、取締役一名だけで起業もできます。
合同会社では、業務執行社員が役員の役割を果たします。
株式会社の役員、合同会社の業務執行社員は登記されます。
資本金を決める
資本金とは、出資者から集めた会社運営のための元手です。会社設立時は資本金を出資金とも言います。会社にとっての資本金は返済義務がないお金であり、出資者にとっては出したお金の範囲内でしか責任を負わない投資したお金です。
資本金は1円からでも会社設立はできますが、事業を開始してから一定の期間にいくらの設備資金や運転資金がかかるか、当面の運転資金を考慮して設定します。
または、資本金は1円でも、運転資金は別に用意しておいたほうが良いでしょう。
資本金と資本準備金との違い
資本金 | 資本準備金 | |
---|---|---|
消費税 | 事業年度開始日の1000万円 判定に含める | 事業年度 開始日の 1000万判定に含めない |
住民税 均等割の判定 | 税額の判定基準となる金額に含める | |
登記上の扱い | 登記される | 登記 されない |
登録免許税 | 課税標準 に含まれる | 課税標準 に含まれない |
取り消し | 株主総会の特別決議 | 株主総会の普通決議 |
資本金の額で税金が違う
資本金が1000万円未満の会社は、消費税の課税が2年間免除されます。どんなに売り上げが上がっても消費税は最初の2年間は課税されません。しかし資本金を1000万円以上にしてしまうとどんなに売り上げが低くとも消費税納付は免除されません。
資本金を決めるポイント
税金
設立時の資本金が 1000万円未満の場合は原則として設立事業年度と 翌事業年度は消費税を納めなくてもよい。
*法人住民税の均等割は資本金の額が1000万円超になると年間7万から18万円と増額になります。
*法人住民税の均等割りとは、法人に課せられる住民税のうち、決算が赤字でも黒字でも原則必ず課せられます。
信用
資本金は会社の信用度を測るひとつの基準になります。 新会社法が施行され最低資本金制度が撤廃され、法律上は何の問題がなくとも、取引先企業などによっては資本金額を取引基準としている場合もあるためあらかじめ調べておくと良いでしょう。
創業融資
創業融資制度によってば 事業 全体で 要する資金の10分の1から2分の1の自己資本、つまり資本金を準備しているかどうかを 要件としている場合もあります。
事業全体で要する 資金を把握し 創業融資を受けるには いくらの自己資本(資本金)は必要かを計算しましょう。
許認可
許認可が必要な業種によっては 自己資本金額 、資本金額金額が許認可の要件となっています。
例えば旅行業 300万から3000万円 有料職業紹介事業 500万円 一般労働派遣業 2000万円などです。
許認可が必要な業種の場合 資本金の要件 がないか 設立前によく確認しておきましょう。
事業年度を決める
事業年度とは一般的には決算期と呼ばれています。決算期は年に一回でも二回でもかまいませんが、煩雑な決算作業を軽くするために年に一回の企業が大多数です。日本の多くの企業の決算期は、4月1日から3月31日を設定しています。
公告方法を決める
公告とは、会社の決算や合併などの時に、社外に向けて情報を公開することです。会社設立時に定款に記載する必要があるため事前に決めておきます。
公告方法には3種類あります。
官報に掲載する
日刊新聞紙に掲載する
インターネットに掲載する
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発起人などの印鑑証明書を準備する
会社の各種印鑑を作ります。
発起人会の開催
株式会社の設立は、発起人が決まってから始まります。発起人は一名以上いればよく、複数いる場合は発起人会を開催します。
発起人会で決める基本事項は、会社の概要を決め「発起人会議事録」としてまとめておきましょう。発起人が一名の場合は、「発起人決定書」を作成します。
会社設立2、定款を作って公証役場で認証を受ける
▼「定款を作って公証役場で認証を受ける」の目次
定款とは何か?
定款とは、会社の基本的なルールを決めたものです。株式会社の場合は、定款につてい公証人の認証を受けます。記載ミスがあっても認証後の修正は原則としてできません。合同会社の定款は認証を受ける必要がありません。
定款の認証手続きは、会社を設立する住所を管轄する公証役場で行います。
定款認証までの流れ
定款を公証役場で認証されるまでの流れは次の通りです。
会社の基本事項を元に定款を作成する
↓
定款案を公証役場にファックスする
↓↓
↓紙の定款の場合
↓完成した定款を公証役場に持参し、認証を受ける
↓電子定款の場合
完成した定款を電子署名し、PDFデータを公証役場に送信
↓
公証役場にて謄本を受信
定款の記載内容
定款の記載内容は3つに分けられます。
絶対的記載事項
必ず記載しなければならない項目。一つでの抜けていた場合は向こうとされます。
「商号」「事業目的」「本店所在地」「設立に際して出資される財産の価値または最低額」「発起人または社員の氏名、または名称及び住所」「社員全員が有限責任である旨(合同会社のみ)」
相対的記載事項
定める場合には定款に記載しなければならない項目。記載がなければその定めは無効とされますが、定款自体は有効です。
任意的記載事項
記載するかどうか任意である項目。必ずしも記載する必要はありませんが、もし記載した場合、変更があれば定款変更の手続きが必要になります。
電子定款を作ろう
電子定款とは、PDFデータで作成された定款のことです。電子定款を作るメリットは紙の定款でかかる収入印紙代4万円が不要になります。
電子定款とは電子データで作成された定款のことです. 従来は神の定款でしたが、最近では pdf で作成した電子定款を公証人役場に 送信することで認証も受けられるようになりました。
電子定款といってもデータのやり取りだけで手続きが済むわけではありません。承認を受けるには紙の定款と同じように公証役場に行く必要があります。
電子定款のデータの送信は メールなどでの送信ではなく 申請用総合ソフト を使用しての送信になります。
紙の定款と電子定款の違い
紙の定款と電子定款の違いをみてみましょう。
株式会社と合同会社の紙の定款と電子定款
株式会社 | 合同会社 | |
---|---|---|
紙の定款 | 実印押印 | 実印押印 |
収入印紙 4万円分を 添付 | 収入印紙 4万円分を 添付 | |
公証人の認証 | 会社に保存 | |
電子定款 | 電子署名 | 電子署名 |
オンラインで申請 | 会社に保存 | |
収入印紙代は不要 | 収入印紙代は不要 | |
公証人が電子認証 |
電子定款作成の手順
住民基本台帳カードを作成する
↓
定款をPDF化
↓
電子署名
↓
公証役場にオンライン送信
各ソフトのダウンロード方法
登記ねっと– ダウンロードページにアクセス
各ダウンロードページにアクセス
「申請用総合ソフトのダウンロード」と「pdf 署名プラグインソフトと操作説明書のダウンロード」を行います。
定款の認証手続き
紙の定款認証までの流れ
完成した定款を公証役場に*ファックス
↓
公証役場からチェックの結果の連絡
↓
必要に応じて定款の修正
↓
チェック完了後、公証役場に行く時間を予約
↓
定款の受領
*公証役場にファックスするもの
「送付状」日中連絡の取れる電話番号を記載しておく
「定款原本」実印を 押印ファックスする
「発起人全員の 印鑑証明書」証明書と 相違ないか確認してもらうためにやる
認証日当日の持ち物
製本済みの 定款 | 3通 |
---|---|
発起人印鑑証明書 3ヶ月以内 | 各自1通 |
収入印紙 | 4万円分 |
定款認証手数料 | 現金約5万2000円 |
発起人全員の個人実印 | – |
当日 公証役場に行けない発起人の委任状 | 各自1通 |
運転免許証 住基カードなどの本人確認資料 | – |
電子定款認証前の流れ
電子定款の場合も、紙の定款と同様に行かなくてはいけません。紙の定款と異なる点としては、発起人側での定款の印刷や印紙、押印の必要がありません。
完成した定款を公証役場にファックス
↓
公証役場からチェックの結果の連絡
↓
必要に応じて定款の修正
↓
チェック完了後、公証役場に行く時間を予約
↓
申請用総合ソフトから、公証役場に電子定款を送信
↓
当日公証役場にて定款の同一情報の受領
会社設立3、出資金を代表口座に振り込む
▼「出資金を代表口座に振り込む」の目次
出資金とは?
出資金は、会社設立時に出資者が会社のために払うお金です。出資金は会社設立後は資本金となります。
出資金振込みまでの流れ
会社設立前なので会社の銀行口座は開設できません。なのでまずは出資者代表口座に振り込み、会社設立後に出資金を会社の銀行口座に振り替えます。その流れは下記の通りです。
各出資者が出資する現金出資を、出資者代表の個人の銀行口座に振り込む。
↓
出資者代表の銀行口座に振り込まれた通帳のコピーを加工して証明書とする
↓
会社設立後に会社の銀行口座を開設
↓
出資や代表の口座から、法人口座に資本金を振り替える。
出資金振込の実行
出資金の払い込みで注意しなくてはいけないことは、払い込み日です。
払い込みは原則として定款の認証後です。定款の認証前に払い込みが会った場合は、発起人決定書を作成して出資金に関して決定したことを証明しなければなりません。発起人決定書の日付などが登記上問題ないか事前に法務局に確認をとります。
会社設立4、法務局へ登記申請する
▼「法務局へ登記申請する」の目次
法務局へ登記申請までの手順
登記の添付書類の作成
↓
法務局への登記申請
↓
補正箇所があれば補正
↓
登記完了
↓
登記事項証明書や印鑑証明書の取得
登記申請に必要な書類の作成
登記申請に必要な書類を確認しましょう。
株式会社と合同会社の必要書類
登記申請に必要な書類は株式会社と合同会社では違います。
◎必ず必要、〇場合によって必要
書類 | 株式会社 | 合同会社 |
---|---|---|
登記申請書 | ◎ | ◎ |
定款 | ◎ | ◎ |
資本金の払込を証する書面 | ◎ | ◎ |
発起人代表社員の決定書 | 〇(*1) | 〇(*1) |
役員の就任承諾書 | ◎ | ◎ |
役員の印鑑証明書 | ◎ | ◎ |
調査報告 | 〇(*2) | – |
財産引継書 | 〇(*2) | 〇(*2) |
資本金の額の計上に関する証明書 | 〇(*2) | 〇(*2) |
ocr 申請用紙 または cdr | ◎ | ◎ |
印鑑証明書 | ◎ | ◎ |
印鑑カード交付証明書 | ◎ | ◎ |
*1 定款で本店を市区町村まで定めた場合や発起人や社員により資本金の額が決定した場合に必要。
*2 現物出資がある場合に必要
会社設立時に登記される主な事項
会社設立時に法務局に登記される主な事項です。
登記事項 | 株式会社 | 合同会社 |
---|---|---|
商 号 | 〇 | 〇 |
本店の所在場所 | 〇 | 〇 |
広告する方法 | 〇 | 〇 |
事業目的 | 〇 | 〇 |
発行可能株式枚数 | 〇 | – |
発行済株式の枚数 | 〇 | – |
資本金の額 | 〇 | 〇 |
株式の譲渡制限に関する規定 | 〇 | – |
役員の氏名 | 取締役 | 常務執行役員 |
代表者の氏名及び住所 | 代表取締役 | 代表社員 |
通帳のコピー
通帳のコピーを取って出資金の払い込みを証明します。
登録免許税を納める
登録免許税の額は株式会社と合同会社では違います。
登録免許税の株式会社と合同会社の違い
株式会社 | 合同会社 | |
---|---|---|
原則 | 資本金の額の0.7% | 資本金の額の0.7% |
最低納付額 | 15万円 | 6万円 |
最低納付額が適用される資本金額 | 21428000円まで | 8571000円まで |
印鑑届書を準備する
会社の代表印を法務局に登録します。
登記申請に行く
提出から 登録完了までの流れ
申請書を 商業登記窓口に提出
↓
不備がない場合は 3日 から7日ほどで 登記完了
↓
印鑑カードの交付申請
*不備があるとき
不備があればとうきさんから電話で訂正の 指示 が来るので 期間内に窓口に入って訂正する
訂正・修正できないような不備があった場合修正が多すぎて再度作成し直した方がよい
登記事項証明書
登記事項証明書 交付請求
登記が完了したしたら 法務局で登記事項証明書(登記簿謄本)を取得できます。
発行請求機での「登記事項証明書」の交付請求
発行請求機に印鑑カードを挿入する
↓
画面の案内に従い 管轄法務局 代表者の生年月日をタッチパネルで入力する
↓
法務局内の 印紙 売り場で 必要な金額分の印紙を購入する
↓
窓口で名前を 呼ばれたら 印紙を渡し 登記事項証明書を受領する
会社設立5、各役所に届出する
▼「各役所に提出する」の目次
届出書類の種類
届出書類の種類は2種類あります。
「税金関係のもの」と「労務関係のもの」です。
税金関係の届出書類
提出先 | 提出書類 | 提出する場合 | 提出期限 |
---|---|---|---|
税務署 | 法人設立届出書 | 必須 | 会社設立の日から 2ヶ月 以内 |
給与支払い事務初等の開設届出書 | 給与支払事務所等を開設したとき | 給与支払事務所等の開設から 1か月以内 | |
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 | 源泉所得税の 納期の特例を受ける場合 | 納期の特例を受ける月の初日の前日まで | |
青色申告の承認申請書 | 青色申告の承認を受ける場合 | 設立から3ヶ月以内 | |
消費税課税事業者選択届出書 | 消費税の課税事業者を選択する場合 | 設立第1期の終了日まで | |
消費税貿易課税制度選択届出書 | 消費税の 簡易 課税を選択する場合 | 設立第1期の終了日まで | |
都道府県税事務所 | 法人税届出書 | 必須 | 都道府県による |
市町村(東京23区は不要) | 法人設立届出書 | 必須 | 市町村による |
労務関係の届出書
届出先 | 提出書類 | 提出する場合 | 提出期限 |
---|---|---|---|
年金事務所 | 健康保険・厚生年金保険新規適用届 | 会社設立をした場合加入義務あり | 会社設立日から5日以内 |
健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届 | 会社設立時又は新規に従業員を雇用した時 | 設立日または入社日から5日以内 | |
健康保険被扶養者届 | 被保険者に 扶養をするものがいる場合 | 扶養に入る場合出来る限り早く | |
国民年金第3号保険者資格取得届 | 被保険者に被扶養配偶者がいる場合 | 第 三 号 被保険者 に該当してから14日以内 | |
労働基準監督署 | 適用事業報告 | 従業員やパートなどを雇用した場合 | 労働基準法の適用事業となってから出来る限り早く |
労働保険関係成 | 従業員やパートなどを雇用した場合 | 従業員を雇った日から10日以内 | |
労働保険概算保険料申告書 | 従業員会アパートなどを雇用した場合 | 従業員を雇った日から50日以内 | |
時間外・休日労働に関する協定届 | 従業員に時間外休日労働をさせる場合 | 時間外休日労働を行う前まで | |
ハローワーク | 雇用保険適用事業所設置届 | 雇用保険に加入する従業員を雇用した場合 | 従業員を雇った日から10日以内 |
お経保険被保険者資格取得届 | 雇用保険に加入する従業員を雇用した場合 | 従業員を雇った月の翌月10日まで |
会社設立のまとめ
会社は設立してからが始まりです。会社運営は、商品やサービスの提供だけではありません。毎日の会計処理は必須です。法人の会計処理は複雑で専門的な知識が必要なので税理士さんに丸投げしたり会計ソフトで処理したり。大変でした。
しかし、そんな面倒な会計処理も自動化できる時代になりました。
新しい会計処理方法はまるで「洗濯板で洗濯していたのが、全自動洗濯機に変わった」ような感覚です。
複雑な会計処理も手間暇が無くなった分、会社の運営を商品やサービスの提供に注力できますね。
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