生命保険が貯蓄代わりにならない6つの理由。貯蓄型保険で貯金してはいけない

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先日、郵便局で耳を疑う出来事がありました。

窓口で職員と通帳を見ながら話している50代くらいの女性が、言ったひと言に、のけぞりそうになったのです。

どうやら、職員に定期預金を勧められて返したひと言だったようですが、そのひと言とは、

「金利が上がってきたら、一時払い終身保険で老後の備えをします」

対応した職員も目が点に。

「金利ですか、金利は当分上がらないと思いますが・・・」

そして付かさずその職員はこう質問したのでした。

「なぜそう考えるのですか?」

50代の女性は、自信たっぷりに答えました。

「保険の担当者に言われました」

この人、本気で言っているのか?

こういう人がいるから、保険会社は当分潰れることはないだろう。

端から見ていて改めてそう思いました。

保険の営業に限ったことではありませんが、金融業界の営業って、お金の知識のない人たちをカモにして数字を上げているとしか考えられません。

生命保険は、貯蓄にはなりませんし、貯蓄性のある保険なんていうものや教育費や老後の資金をまかなうためにあるものでもありません。

全国の、お金の知識のない人たちに届けたい、保険で貯金はできない理由を改めてご紹介します。

生命保険が貯蓄代わりにならない6つの理由

何を隠そう、私もお金の知識が無いとき、貯蓄型の保険で痛い目にあっています。

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1、保険料は全額、貯蓄に回るわけではない

貯金などは、積みたてた分が全額貯蓄に回りますが、保険の場合、毎月または年払いで支払う保険料は、全ての金額が貯蓄に回るわけではありません。

保険料の内訳は、

  • 経費(付加保険料)
  • 貯蓄(純保険料)

になります。

例えば、毎月1万円を貯金のつもりで保険をかけているとすると、数百円~数千円が保険会社に抜かれ、貯蓄として積みたてられる部分は1万円から経費を差し引いた金額になります。

自分のために積みたてていると思っていたのに、保険料の一部は、保険会社と販売員のために支払っているのです。

2、保険会社の経費は秘密にされている

保険会社の経費にあたる部分ですが、実は公開されていません。
投資信託や株式投資は手数料を公開しています。更にその手数料はどんどん低くなっているのが昨今の金融商品です。
しかし、保険会社だけはなぜかその手数料に当たる経費の部分は闇に包まれているのです。

おかしくないですか?
自分のお金なのに、「いくら引いているか教えない」と拒否されてしまっているのです。

3、自分のお金なのに必要なときに引き出せない

保険は契約すると、満期になるまで途中で引き出しができません。
もし途中で引き出したい場合は、保険会社の貸し付けを受けるか、解約しないといけないのです。

保険会社の契約は、最低でも10年。長期だと30年ほどあります。その間、自分のお金ではなくなってしまうのです。

人間、生きていれば、10年や30年の間に何が起きるか分かりませんよね?急なお金が必要になるかも知れません。しかし、保険会社に貯蓄として預けたお金は自由に使えないのです。
「自由に使えないからちゃんと貯まる」と言う人もいますが、貯蓄というのは、いざというときのための備えですよね。

融通が利かないお金はよっぽどお金に余裕のある人でない限り持っていても意味がありません。

4、初期費用の設定が高いため、数年間は元本割れする

保険は、契約してから数年以内に解約すると元本割れします。なぜなら、契約すると営業職員に販売手数料を出します。この販売手数料は、契約してから1~2年が手厚く、徐々に少なくなっていくからです。

そのため、営業した職員は契約後「1~2年は元本割れしますから解約しないで下さい」と強く念を押します。

しかし、それは、自分の取り分が無くなるから解約しないでねというのが本音です。

元本割れというよりも、契約した営業職員にお金を預けたお金の一部を支払っているので元本割れするのです。

5、現在の低い利率で契約が続く

保険の利率は、契約時の金利が適応されます。そのため、今契約すると現在の低金利でお金は運用され、金利が上がったとしても契約時の利率のままです。

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銀行の金利が低いから、保険で貯蓄するというのはナンセンスなのです。

6、保険会社が破綻しても全額保障されるとは限らない

銀行が破綻した場合、預貯金は1000万円まで保障される決まりになっています。
しかし、保険会社が破綻しても全額保障されるとは限りません。
以前、生保が破綻したときは、年金や養老保険などかなりの額が減額され大損した人たちがたくさんいました。

貯金できないからボーナス付き保険でカバーもあり得ない

若者や女性向けに、「貯金できないならボーナス付きの保険でカバー」なんていう言葉で誘っている広告を見かけますが、ボーナスっていうのは、自分のお金の一部が3年おきくらいに戻ってくるだけの話しです。
ボーナスや解約返戻金全てを合算しても戻ってくるお金は、支払ったお金よりも少ないのです。

もし、貯金できないのなら、お給料が入った時に自動で預貯金するか積立投資した方が賢いです。

積立投資は、つみたてNISAという政府が推奨する長期投資で尚且つ税金がお得な制度があります。

積立投資した結果をレポートしています。

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積立投資を活用することをおすすめします。

要注意!貯蓄型保険で貯蓄できると訴える営業トーク

営業職員の営業トークは、社内マニュアルがあり、口をそろえてみんな同じようなことを言います。
契約を取るための必殺トークとして何度も練習させられますので、ついその気になったり言いくるめられたりしますので要注意しましょう。

「貯蓄型の保険は保障と貯蓄と同時にしてくれますよ」

「保険は掛け捨てだからもったいない」と考えているお客への営業トークは、「保険でお金が貯まる」というインパクトを与えます。

「お金戻ってくる保険もあるんだ!!」という反応があったら、貯蓄型保険をごり押ししてきます。「貯金も保障もしてくれるなんてお得だな」と考えるのはお金の知識のないカモだと判断され、定期付き終身保険やアカウント型保険のような、保険会社のためにつくられた商品を契約させられたりしますのでご注意下さい。

「貯蓄性の保険は貯蓄できない人の強制貯蓄、天引き貯蓄ですよ」

強制貯蓄や天引き貯蓄は、貯蓄性の保険だけができるわけではありません。財形や積立投資などを自動で設定すれば、保険料でわざわざ保険会社に貯金の一部を抜き取られることなく、高利率で運用してもらえます。

「保険料は所得控除されるから税金がお得」

「保険の加入で、年末調整時に所得控除で税金が戻ってくる」というのは、保険の営業でたたき込まれるトークの一つです。

保証型の保険料と貯蓄型の保険料でそれぞれ控除があるのですが本当に微々たるモノです。控除される税金の額と支払ったお金の額を比べたら、お得でも何でもないことに気づくはずです。

まとめ

つくづく思うのは、保険の営業マン(FP)は商品の良さは二の次で、販売手数料などのインセンティブが手厚い商品を強く勧められる傾向にあるということです。

相手も商売だから仕方のないことかもしれませんが。

お金の知識は難しそうだし、めんどくさそうだから勉強しないというのは、自ら損を買って出るようなもの。

大事なお金を損したくなければ、お金の知識をつけてしっかりガードしたいですね。

お金の教養はこちらで紹介しています。

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