例えば、銀行の窓口で一時払いの終身保険を勧められたとしましょう。
その時行員がこのようなトークを繰り広げました。
「定期預金の金利は、マイナスですが、一時払い終身保険は、1,4%もあってお得ですよ」
(おぉ、そんなお得な金利なら、定期を解約して乗り換えちゃおうかな・・・)
なんて、反射的に思ったら、、、危険です。
なぜなら、同じ銀行内で扱う商品なのに、預貯金の金利と保険の予定利率は全く意味が違っていて、その違いが分からない人をターゲットにさほど魅力的ではないものをすすめられ、契約してしまう可能性があるからです。
保険の相談窓口や勧誘をされたときも、営業マンやFPが保険を対象にして言う「予定利率」や「返戻金」「利回り」などの意味をキチンと整理して後悔しないようにしましょう。
保険の予定利率、返戻率、利回りと預貯金の金利の違いとは?
例えば、100万円の現金があるとしましょう。
このお金を、保険会社の貯蓄性のある一時払い終身保険に預ける場合と銀行の預貯金に預ける場合、全く別の道をたどります。
簡単な図にするとこのようになります。
保険は、100万円から経費を差し引かれ、その残額に予定利率をかけて運用されます。
預貯金は、100万円はそのままで、金利がつきます。
保険の経費は、公開されておらず、いくら引かれているのか不明です。金融商品で経費や手数料を公開していないのは保険くらいだけでしょうか?
更に、保険の場合、契約期間中に預けたお金が必要になって解約したら、元本割れの可能性があります。契約後、1~2年だったら、半分くらいしか戻ってきません。20年近く預けていても満額受け取れないこともあります。
一方、預貯金に預けた100万円はいつでも無傷で引き出せます。
増えもしなければ減りもしない。何の面白みもありませんが、安全で安心な金庫に預けて保管していると思えば、警備保障もついた無料の銀行のサービスに対し、「こんな少ないお金を大切にしてくれてありがとう」と感謝すら沸き上がって来ます。
覚えておくと損しない、保険の予定利率の出し方とは?
予定利率は、保険会社が独自に決めているのですが、勝手に決めているわけではありません。
国が定める「標準利率」というものを元にしています。「標準利率」は、「責任準備金」として保険会社が将来保険金の支払いなどに充てるために適用されている利率です。
「標準利率」は、国債の金利などを元に算出されているので、年々減少傾向にあります。
保険の予定利率は、契約時のものが固定になっています。高い予定利率で販売されていた、1980年代後半から1990年代後半くらいまでに契約した貯蓄性のある保険(終身、養老、学資、年金)などは、高い予定利率のまま運用されているので、マイナス金利になろうが、株価が暴落しようが、一定の利率で運用されているはずです。
なので、もし、1980年代から1990年代に貯蓄性のある保険に加入していたら、そのまま預けておくと良いですよね。
知っておくと重宝する「返戻率」、「利回り」の出し方
ところで、保険の話をする人の多くは、「返戻率」や「利回り」などを強調して、その点をアピールしてきます。
この「返戻率」や「利回り」は、一般的な利率とは少し違います。
その計算方法は、
「解約返戻金」÷「払込保険料」
FPや営業マン、銀行の窓口で提示される見積書は、だいたい、104%とか110%とかになっているのではないでしょうか?
この数字は、20年から30年くらいかけた結果であり、年数で計算すれば、20年で104%の場合は「0,2%」です。
大手銀行の金利よりは良いですが、ネット銀行の定期預金と比べてほとんど変わりありません。
保険の「返戻率」や「利回り」を相手が言ってきたら「1年間に換算するといくらになりますか?」と聴いてみて下さい。
危険!保険に貯蓄性は求めてはいけない
今の時代、もし、お金を少しでも増やして生活したいなら、保険に貯蓄性を求めるのは、やめておいた方が良いかも知れません。
「保険が大好きだから、どうしても蓄えは終身や養老保険で」と言うなら止めはしません。
でも、少ない収入をできるだけ増やして使いたいならば、積立投資がおすすめです。
金融庁がすすめる積立NISAは、税金もお得。
フルに活用して豊かな生活を送りましょう!
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